シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

それでも、家族は続く   信田さよ子著

大好きな信田さんの著書です。色々な雑誌などに載った記事を集めたもので、固い表現もありますが、色々と参考になりました。
 
母親について、
  自分の愚痴を聞くとか、老後の世話をするとかケアを求めるのに、
  私本人に対して、こき下ろしたり、バカにしたり、嘲ったりするのはなぜか。                          
  助けを期待する他人には、内心バカにしていても本人の前では大人しくするのに。
  いくら、娘と自分の境界線を引けていないにしても、こういうことを平気でやっている自分に
  気まずさを感じないのだろうか?
 
以前から不思議でしたが、回答を得た気がします。
 
 
母親は「失敗作」のほうに対しては本当に貶めつづけますね。そうすることで娘を自分の奴隷のようにし、手放さないという形で支配していく。(信田さん談)
 
自分の垂れ流し感情の百パーセントの受容器がほしいだけ(上野千鶴子さん談)
 
母親が自分のニーズを満たす存在しか求めていない(気持ちを交わすとか、信頼関係を築くとか、そういう相互関係は求めていない)のは分かっていました。
 
そうか、私を奴隷だと思っているんだな~。狡猾な作戦だったのですね。
以前から思っていたことを、他人に活字にしてもらって、気のせいじゃなかったんだ、とほっとしました。
 
貶めて、自分はあの子よりはマシだよ!と思うための存在でもあり、
美味しく利用するための存在でもあり、
自分の態度をそのまま受け入れるはずの存在でもあり、 らしいです。
 
どうして母親がこうなってしまったのかは分かりません。
信田さんもこの本の中で書いている通り、
社会でも、夫との関係でも、認められる自分の居場所はないし、
男尊女卑社会では主婦はまともに扱われないし、
子供だけが自分の権力をふるうことが社会的に許される相手だったからなのでしょう。
 
兄に絶縁された怒りや憤り、老後の世話の当てがなくなる不安などを全部私にぶつけていたんだな~。
でも、「自分に落ち度があったかも。」とは全く思っていない。
自分は、大切に育てた息子に背かれた可哀そうな親=被害者 だと思っているので、
心のバランスを崩すこともなく元気でやっているんだろうな~
 
私がずっと拒否し続けても、「おかしくなった娘がまともに戻るのを、ずっと待ち続けている慈悲深い私」でいるのでしょうね(--;
 
 
こうやって考えると、また親への怒りが再燃です。
でも、いいんです。40年分たっぷり怒ることを自分に許していますから。