シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

年収100万円の豊かな節約生活  山崎寿人著

書名に惹かれて図書館で借りました。
が、最初の方をざっと読んで、
(失礼ながら)「オヤジの自慢本だ」と感じたので、その後は流し読み。
 
 
著者は、遺産の不動産売却費を食いつぶしながら生活中。
たまに小遣い稼ぎをすることはあっても、基本は無職。
生活費以外にも、「もしもの時の予備費 30万円」は死守しているのは、いいな、と思いました。
現在の生活は、本人の工夫で上手く回っているようで、凄いな~と思います。
 
一番、参考にしたいと思ったのは、
「収入がなく、貯金を食いつぶす生活なのに、本人は心穏やかなこと。」です。
私は不安が先に立つので、たとえ90歳まで毎年300万使っても大丈夫な蓄えがあっても、
心配で今は働くと思います。
「足ることを知る」 「物欲を満たすことだけが幸せではない」 の実践者の言葉として、
頷ける部分も沢山ありました。
 
自分の価値観の確認が出来ました。
・時々ちょっと贅沢な外食をしたり、かわいい雑貨を買ったり、旅行の夢を膨らませたり
 する余裕は欲しい。わんこと暮らしたいので、その分の余裕は必要。
 
・老後の不安が不必要に大きすぎる! と自分をあ~ぁ、と思うことが多いですが、
 冷静に情報集めて、「必要な備え」を考えてもいるんだな、と再確認。
 
・「足るを知る」は一つの目標。
 
 
 
 
が、色々と思うところもありました。
現実問題、「年収100万でやっていく」のは私には無理~
仮に、家賃8万円のペット可賃貸マンションでわんこと一人暮らしする場合、
年収300万は欲しいです。
        年間基本生活費:200万
        わんこ費・家電などの買換え費・旅行などの娯楽費など:50万
        貯金:50万
 
まず、私に真似できないのが[少食]
一ヶ月の食事メニューが載っていましたが、殆どの日が
 朝食・・・バナナ 1本 と 自家製ヨーグルト
                      (私だったら、バナナ3本、ヨーグルト300gは食べるよな~)
 昼食・・・ハムのを乗せた自家製トースト 1枚
                     (私だったら、2枚 + サラダか野菜スープなどの副菜は必要)
 夕食は、私の胃袋も満足な量なのかな? とは思いましたが、
 ご本人はこれで足りているのでしょうが、私には「ひもじい生活」です(^^;
 野菜、足りてないし。
 
一人暮らしのとき、自炊して食費は月25000円くらいでした。
胃を壊して食事量がかなり減った時は、15000円になりました。
著者は食費を月15000円にしているそうですが、いくら自炊・自家製で工夫しても、
私には食事の絶対量が足りないよ・・・って思いました。
 
 
将来の予算立ても、正直甘さを感じました。
ご本人の自由ですが、まわりまわって、私の納めた税金使わないでね、と思いました。
 
今は、若くて(50歳くらい)元気なので、必要ならバイトも出来るし、
安い商品を求めてお店のはしごも出来るでしょう。
でも、日本人男性の健康年齢(支援なしに自活して生活できる年齢)は70代前半です。
年を取ったら、今のようにマメに料理や買い物をするのは難しくなるだろうし、
医療費や介護費用も必要になってくるでしょう。
気をつけて健康管理はしておられるようですが、それでも「持病」が出てくるのが、高齢者の宿命です。
その辺の予算、考えているのかな? と疑問です。
 
著者は30歳で会社を辞めたそうなので、年金額は月10万切ると思うんですが・・・。
 
貯金も底をついて、生活保護になる高齢者に、仕事柄時々出会うので、
正直、「働こうと思ったら働けるのに、将来への備えが甘すぎる人」には反感があります。
(仕事を通じで出会う生活保護の高齢者の方が、サボってきたとは思っていませんが・・・
                           というか、そこまで細かい事情は分かりません)
 
細かい部分は真似できませんが、
人それぞれの、色々な生活があるんだから、
私は私でいいんだね、       と思えたのが、この本の一番のいいところ、でした。