シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

行動瞑想 「窮屈な毎日」から自由になるヒント 白取春彦著

瞑想法の本かと思ったら、違っていました。

まとめる能力がないので、個人的に気になった部分を列挙。

 

世間の考え方は人間を道具のようにみなすばかりか、実際に用途の異なった道具や役割として扱う。

 

素直に感じ、触れ、受け止める。自分自身に心と体を開く

 

理解や分析をしてから予想を立てて行動するやり方を生活に持ち込むと、人生が処理の連続になってしまう。

 

経験とは自分の内側から起こる変化

 

悟り:全てとの同一、自己の消失、時間と位置の無化、全存在への肯定感、温かい赦し

自分の心身による実際の体験。

・時間の存在しない世界が開き、一切が同一だと実感される

・あらゆる存在に輝きや安心、充溢感を見出す

悟り後の変化:

・認識や知恵を先行させなくなる

・手がけるものと自分が一体化するほどの集中力が身につく

・孤独(solitude)であることに充溢を感じる

 

迷い:世間の知識と観念を使って考えるすべてのこと

世間の通りに生きてきた自分の判断を使ってさまざまな物事を考え、これこそが事実と判断していくこと自体が”迷い”というものである。そうではなく、あらゆる現象のままに、物事の真実が自然に明らかになってくることが悟りなのである。  正法眼蔵より(著者の意訳)

世間の価値観から抜け出すには、物事の変化、ありようを心静かに眺め、理解するように努める。そのあとに自分ができる対応をする。

物事の展開を予想するのも、期待するのもやめる。

今の自分がしなければならない具体的な事柄にすぐに着手し、淡々と進めていく。

・手がける前に仕上がりの予想や期待をせず、とにかく手がける

・上手く成し遂げようとも考えない

・時間配分や進行度合いすら気にかけない

・集中や一心不乱を超え、ついにはその物事と溶け合って一体になってしまうこと

幸せは今このときの充足

分別とは:社会という枠組みの中で、つまり、他人の前でふるまう際の無難なノウハウのこと。独りでいるときに分別にとらわれるのは愚か。

独りを楽しむ:一人きりで趣味などの対象を楽しむのではなく、ここに存在する自分自身のみを楽しむこと。自分の身体感覚をそのまま受容すること。

 

悟りについての話が一番興味を引きました。

10代のころは、悟りって、ネガティブな感情が発生しなくなる境地とイメージしていました。さすがにそれはないんだな、ただ、対処が上手くなって、感情の波に翻弄されにくくなるらしい、と知ったのはいつだったか(かなり最近)。

その”悟り”も、瞬間的なもので、その余韻や、悟ったときの感覚に入っていくスキル獲得により、悟ったことがある人とそうでない人の違いが出てくるようです。なるほど。

 

メタ認知の重要性はメンタルヘルスでも語られているし、自分でもACな自分を少しでも生きやすい方向に変えていく手がかりだと思っているので、できるだけ一歩離れて眺める感覚を大事にしたいです。

 

この本を読んで改めて思ったのが、自分が頭でっかちで、身体感覚とのつながりが薄いということ。最近ヨガやアロマとの縁を掴んだのは、その辺が気になっているからなのでしょう。