シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

魂の正当防衛

殺人事件ネタなので、書いていいか迷いましたが、あくまでも一個人の意見、ということで。
 
先日、17歳の女子高校生が母親と祖母を殺してつかまりました。
まだ詳細は分からないので、現時点で安易に判断するべきではないと分かってはいますが、事情を見ずに、「尊属殺人=凶悪」な安易なコメントをするTVのコメンテーターの発言にも憤りが収まらないので、書かせていただきます。
 
報道では、
「祖母はしつけに厳しかった」
「高校生なのに門限17時の日も」
 
こういう話を聞いて「あぁ、この人は、魂の正当防衛のために殺したのかも」 と思いました。
 
自分の思いを重ねて、あなたこそ安易に子供側の味方しているんでしょ? と言われれば、「そうです」としか言えません。
 
でも、私は、「魂の正当防衛だったの?」と加害者に聞いてみたいし、
簡単に、「殺人は悪だよ。あなたは悪人になっちゃったよ。」とも言えません。
 
ただ、「あなたの将来ぼうにふる価値のある人たちじゃなかったんじゃないのかな・・・。
     でも、精神的に、生きるか死ぬかぎりぎりだったの?」  とは思います。
 
(私が勝手に想像している通り)長年の精神的虐待に耐えかねてのことだったのなら、
正直、「よくぞ思いを他人に向けずに、当人に返しましたね。」としか言えません。
 
親の虐待で魂に重傷を負って、後遺症に苦しみながら生きている人たちが、
  「社会に適応できないのはあなたが悪い」
と言われて、更に苦しんでいる現実を考えると、
虐待した親が無罪放免になっているのにはいつも憤っています。
 
子供にとって、虐待のある家庭は、「逃げることが出来ない強制収容所」になってしまい、
場合によっては魂が殺されてしまうこともありうることを、もっと多くの人に知って欲しいです。
簡単に「家出すればよかっただろう」とか「誰かに相談すれば」とは言ってほしくない。
親側に暴力やネグレクトがなければ、
「親もあなたのことを思って言っているんだから=我慢しなさい」と説教してしまう大人がどれだけ多いか・・・。
 
「殺人者のきょうだい・親族」になってしまった人たちのことや、
加害者本人の将来を思うと、「別の道が見つかっていたら・・・」とは思います。