シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

アドラー 人生を生き抜く心理学   岸見一郎著

半分で挫折しました。

まず、序章でつまずきました。

原因を探しても意味はない。

「自分が生きづらいことを親のせいにし、親の育て方に問題があったのだと考えて親を責める。自分は悪くなかったと思いたいのである。しかし、そのようなことをしてみても、今、これから何が考えることによってしか、一歩も前に進むことは出来ないではないか。」

               そんなの、当たり前でしょう。
               次に進むためにも原因がなんだったか知りたいし、整理したいんですよ。


前後の文章と合わせて解釈すると、これまでの自分の歩みを否定されたと感じて、怒り爆発。
「自分の生きづらさの原因が自分以外にあるとする人=これからを良くするために自分に何ができるかを考えて実行することを放棄している人」に勝手に定義するんじゃない!!
過去と今のつながりを再整理して、気持ちの上でも”過去のこと”にしたうえでないと、落ちついて未来に向かえない人もいるのですよ。
大人になって、実は養子だったと知った人が、実の親を探すのにも似ているのかも。
実の親が分かったからって、現状は変わらないけれど、でも、「どこから来たのか」を知りたい気持ち。

事故や病気で、体の一部を失ったり、後遺症が残った人が、「この不便さの原因はあの事故・病気だ」と思うことと、これからの為にリハビリに励むかどうかは別でしょう。
あの事故・病気がなければ・・・とずっとそこに留まって、できる努力や、今も残っている機能に目を向けない人もいるでしょう。
あの事故・病気がなければ・・・と思いながらも、現実を受け入れて、未来に向かって進んでいく人もいます。


納得できる理論もありました。
人は「自分にメリットがある選択をする」というのは、日ごろから思っていることで、共感できました。

”太りすぎだから、恋愛できない。でも、なかなか痩せられない” と主張する場合、
本当は、恋愛という競争と戦いの場に出たくない(ふられたりして傷つきたくないから)ので、
太っていることで、それを言い訳にして、戦線離脱する・・・
「傷つきたくないから恋愛はしたくない」とはっきり認めたくないから・・・

   こういう心理は分かるし、自分や周りを見ていても、ちょくちょくあるな、と思います。



アドラー心理学を全否定はしませんが、トラウマや過去の経験の影響の扱い方には(少なくともこの本の前半での説明を自分なりに理解した範囲では)違和感を感じました。

う~ん、他の人が書いた解説書か、アドラー本人の著書を読んでみないと何とも言えませんが、
この本は途中で挫折。