シンプルライフへの遠い道

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吸入薬は難しい…?

自分が喘息になったので、喘息やCOPDで使われる吸入薬の復習をしたときに、「吸入薬は使うのは難しくて、続けられない人が一定数いる」という情報がありました。
確かに、飲み薬よりは面倒だけど、インシュリン自己注射の方が大変じゃないのかな…と思ったり。

私はこれまで4タイプの吸入薬を使いました。
・薬の入ったところに穴を空けて吸う
・器具の一部を動かして準備した後、自分のタイミングで吸う…2種類
・今使っているスプレータイプ
どれも別にどうということはありませんでした。
スプレータイプは、最初はちょっとタイミングが分かりませんでしたけど。

今週担当したご高齢の患者さんの反応で、「あぁ、”難しい”とはこういうことか」と分かりました。

そもそも、新しいやり方を覚える気力がない。体調が悪いのに、そんなキャパ残ってない。
 90代の方が、「前回もらった薬は使っていない」と言うので、現物を見せながら説明しようとしたら、
 「以前使っていた薬の吸入法を覚えるのもすごく大変だったのに、これはやり方が違うみたいだから、
 今日は説明はいいです。使わなくても大丈夫だから。」
 よく聞くと、自宅で袋から出して手に取ることすらしていませんでした。
 「むずかしい」以前の問題。「以前の経験がトラウマになっていて”面倒そうだから嫌だ”」でした。
無理強いしてもダメなので、「気が向いたときに、ご自宅でお手に取ってみてくださいね」とお話しして終了。

手先が思うように動かない&1回では理解できない
昨日の方は、気力はあったので、店頭で説明書を見ながら一緒に練習しました。
私がやって見せた時は、分かった感じでしたが、「ご自分でやってみましょう!」とお渡しすると、
「あれ?どっちに回すの?どうやって吸うの?」と戸惑っていました。
回す部分が小さくて、手先の細かい動きが苦手そうなこの患者さんは悪戦苦闘していました。
「多分、分かった」とお帰りになられましたが、ご自宅で一人で使えたかは…可能性半々?

薬が変わるとやり方が変わることが多い
他の患者さんにも言われましたが、薬ごとに吸入のやり方が違うこともあるので、「面倒くさい」。
数種類同時に使っている人は、薬ごとに違うことをやらないといけないのも「面倒くさい」そうです。
「こんなことに貴重な脳の容量を使いたくない!」になるのは分かる気がします。