シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

大丈夫、あのブッダも家族に悩んだ 草薙龍瞬著

先日参加した座禅会講師の著書。毒親対処(著者は”毒親”などという表現は使いませんが)について、詳しそうだな・・・と思っていたら、著作がありました。

こじれた親子関係の現状の見方と改善方法(仲良くなる方法ではありません)を仏教的アプローチで説明・指南してあります。
自分の心の癖(業)を抜ける方法の説明もあります。

親と自分の心の癖(業)を見る(知る)
相手は変わらない前提で、それでも関係を続けたいのかよく考える
続けるにしても距離取るにしても、自分がどう動くか決め、実践する

言ってしまえばこれだけのことがどれだけ難しいか・・・。
でも分かりやすく説明してあるので、毒親に悩んでいて、この問題へのアプローチの方法を探している人には参考になるいい本だと思います。
特に、「離れる」と決めても罪悪感に邪魔されている人には、罪悪感への対処法のくだりは励ましになりそうです。
あれこれ心に浮かんできても、「この関係は機能していない」という現実にフォーカスするのが基本。
私も罪悪感(親への未練の裏返し)に悩まされたので、もっと早くこの本に出会いたかったです。


私は、親と仲良くしたいとか、親に私にとっていい方向(表面的な付き合い位は出来る人)に変わってほしいとか、そういう執着からは離れましたが、やられたこと・してもらえなかったことへの怒り(記憶への執着)、許せない気持ち(怒りへの執着)はまだまだあるな~と改めて思いました。
最近は、こういう思考は今の自分には役に立たない・・・親と絶縁する決意は揺るがないから、不快な過去をネチネチと思い出し、怒りを再燃させてモチベーションを維持する必要もなくなった・・・から、親のことが頭に浮かんだら、出来るだけ追い出すようにしています。
続けるうちに、思い出す頻度が下がるといいのですが…。(以前よりは下がっていますけど)


愛についても、共感できました。
「ありのままでいられること」
 心を裁かれない、心が自由でいられる、自分の思いが在ることを許されること
そうだよな~、と深く思います。

今も付き合いがある友達は、「お互いありのままでいられる」から続いているんだな、と気づきました。
(相手がどう思っているかは分かりませんが)
「私はこう思う。これを選ぶ。」とお互い言いあっても、相手には「こうするのが正しいよ、こうしなさいよ、そう思うのはおかしいよ」とは言わない。「あなたはそう思うんだね(私とは違うけど)」と受け入れてくれる人とは続くな~と思います。