シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

謎の毒親  姫野カオルコ著

著者の体験を相談形式で書いてあります。
似た体験あったな、と思うこともあれば、これは大変だったろうな、と思うこともあり。

この本を読んで、相談回答者が、「あなたのご両親は、あなたのことを丁稚ように思っていたのでしょう。」と答えています。
私が、自分の親から奴隷扱いされていると感じていることを別の表現で言うと丁稚になるんだな、と思いました。
気にかけていないわけではない、病気になれば薬を渡して休ませることくらいする。
でも、自分の思うとおりに動くはずだと思っていて、相手の気持ちは全く考えない。



上手く言えませんが、「もういいのかな」と思えました。親のことを考えるのは。
親と分かりあったり、大人の距離感での形式的な付き合いをしたり、はとっくの昔に諦めています。
もうこのネタからは卒業できるのかもしれない、と感じました。あれこれ考えても、自分の成長や発見にはつながらない(掘り尽くした)。
著者がタイトルにしている通り、なぜあんな人たちなのかは、どうしても「謎」のままなんだってことを受け入れつつあるのかも、と感じました。

せっかく苦労して子どもを育てたのに、こういう状況なのはかわいそうだな、と思うときもあります。
母親は、もっと衰えてきたら、心細く思うんだろうな、と簡単に予想もできます。
でも、これは、仕方ないこと。
どう考えても関わる気になれないのですから。

親が死んだら、どう思うのかは分かりません。
多分、父親にはあまり何も感じない。
母親のことは複雑な気持ちで思い返すんだろうな。

これが私の親子関係だから、仕方ない。 だんだん諦めついて、もう、ぐるぐる考えることからも離れられるのかもしれない、という自分の今の立ち位置に気づかせてくれた本でした。