本屋さんに行くと、「病院に行くな」、「薬を飲むな」な主張の本を見かけるし、
「私は検診は受けていません。」という医師の話もちらほら聞きます。
で? 本当のところどうなの?? 無駄に疲れて、心配を増やすだけ?
確かに、「ちょっと血圧高めだからって薬で下げる必要があるか」と考えると・・・
下げ過ぎると脳血流が悪くなって、却って呆けやすくなるという説も嘘と切り捨てられないし、
通院・服薬の手間やリスク、費用を考えると、「その人の判断かな」と思う。
でも、「糖尿病になったらどうするか」は、合併症が怖いし、放置すればするほど、嫌な症状が出るリスクが上がり、治療費も上がり、生活の質は下がり・・・だから、私だったら「治療を受ける」を選ぶ。
癌も、初期だったら発見した方がいいかと言えば、再発の恐怖に耐えられない人は、「気づいたら末期でした」の方が幸せなのかもしれない。
職場でも、検診行く人と行かない人がいるし、
知り合いで「友だちで70歳超えたら検診止めた人がいる。下手に病気が見つかっても、治療や検査の方が疲れるし、もう十分生きたから、後は天に任せるんだって。」と言っている人がいて、これも一つのやり方だな、とは思う。確かに高齢だと検査だけでも体力奪われて寿命縮むことも否定できない・・。
私自身は、「少なくとも還暦までは検診受ける」かな、と最近は思っています。
わんこを見ていて、「早期発見、早期治療開始」の良さを実感しているから。
心臓病、腎臓病、慢性膵炎・・・と病気はてんこ盛りですが、本人は無自覚。自覚症状と進行を薬や点滴、病気対応食で抑えているからです。
進行してから発見だと、長期間苦しむことになっていました。
確かに人間死ぬときは死ぬのですが、生活習慣病の延長で死ぬ場合、その前に「(長期間の)病苦を味わう」が必ず来るからなぁ。
パート先に来る患者さんでも、「5~6年前はあんなに横柄で嫌なおやじだったのに、病気ですっかり痩せて気弱になって・・・」という方もおられます。
長生きした場合、長年の生活習慣のツケを踏み倒して逝ける幸運な人は少数な気がします。
それなら、長生きできた時に備えて、「早期発見」の方が私には合っている・・・と思います。