シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

あなたの子供を辞めました  中井宏美著

母親からずっと虐待を受けてきた女性が、母親と絶縁するまでのお話。
 
小さな時から、母親の暴言、暴力、兄弟との差別待遇を受け続けてきたのに、
母親に認められたい、褒めてもらいたいと必死で努力を続ける姿-
 
受けてきた虐待の種類や程度は全然違うけど、でも、同じなんだな、と思いました。
 
 
著者は、大人になって母親がどんな人か冷静に見ることが出来るようになり、
「対決」を通して、母親の愛を諦めて、気持ちの上でも絶縁を手にしました。
  
  私は、親がどういう人物かは自分なりに理解して、ビジネスライクな付き合いさえ無理だと
  諦めていますが、それですんなり気持ちの上でも完全に絶縁にはなっていません。
 
  兄弟とはできればこじれたくないとか、
  親を本当に見捨てた罪悪感を感じたくないとか、 
                そういう気持ちが残っているんだと思います。
 
  兄弟のことはともかく、親の方が私を捨てているのだから、
  私が見捨てるも何もないんですけど・・・。
 
 
 
一番印象に残っているのは、
 「不当な虐待から逃げることも出来ずにいた子供時代に比べれば、
  大人の社会はとても生きやすい。」
というところ。
 
これはそうだな~と思います!
「いつでも他人は私を批判的な目で見張っていて、何かにつけてケチを付けるだろう。」
という事実無根の(親の呪いから来る)思い込みを離れて人生を見ると、
「他人は基本的には優しい」 です。
 
私が他人に期待している優しさは、私が簡単な親切をしたら、「ありがとう」と言ってくれて、
「風邪を引いて辛い」と言えば、「お大事に」と言ってくれる・・・その程度ですし。
 
私の親以上に、私を嘲ったり、”個人の自由”なことにケチをつけて批判したりする人はいません。
 
他の事でも、私を生き辛くしている考え方の多くは、
親にされたことが原因で身についてしまったものです。
それから少しずつ離れて、少しずつ生きていくのが楽になっています。
 
私も完全な絶縁に向かって一歩ずつ進んでいこうと思います。