シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

毒親心理が少し腑に落ちた

兄との関係がこじれた時、兄が悪い、自分にこういう思いをさせた息子は不幸になってしまえ、でも、老い先の世話はして欲しい・・・矛盾することを言っていた両親。
己を振り返って、自分の嫌な面や、間違いを見たくないから見ない。
こじれた→何か原因があるはずだ→自分は悪くないから相手が悪い→自分は被害者だ
こういう思考回路は想像はしていましたが、どうしてこじれてから何年経ってもそのままでいられるのか不思議でした。放置していては、自分の望み(老後の世話をしてもらう)は叶わないことも想像できないおバカさんなんだろうか?・・・というか、老い先の心配はしているようなので、その時、このままでいいと思っているのか聞いてみたい気はします。
どうやら子供たちが助けてくれると能天気に信じているみたいなんですが…。



今回、夫のこじれ事件で、「あぁ、こういう感覚か」と腑に落ちました。
夫が、自分の居場所&私物の置き場所がなくなったと言って、自室に籠ってしまった件。
その時に、私が、「確かに私の物がリビングに多すぎるから、撤去して夫のスペースを作る」と言っても、ダメでした。(スペースは作りましたが、未だに夫は使っていません)

この時、
・どうして冷静な話し合いに応じないんだ(怒)
・スペース問題は私に非があるけど、リビングで作業できないのは子犬がいるせいで、子犬に大人しくしろと言っても無理なんだから、それは受け入れるしかないだろう→忍耐力が足りないよ。同意の上で迎えた子犬だよ

などなど、夫へのネガティブ感情が湧きました。

一呼吸置いて落ち着いてから、
・以前からスペースのことは夫が言っていたのに、対処していなかった→夫が切れるのも無理もない
・リビングで作業できないのは夫もある程度諦めていたけど、色々(春に異動になった疲れや、子犬がじゃれて噛むのがうざいとか、自分の実家の法事の件で揉めたばかりだったとか)重なって、やってられない!になったのだろう

などなど、夫視点での想像も出てきました。

結局、
・家中物が多すぎる、余白スペースが足りなすぎる
・子犬が来て生活ペースが変わったことにお互いまだ慣れていない
・夫は異動になったばかりで疲れている(これはよく分かります)

この辺がベースにあっての揉め事でした。どちらか一方だけが悪いわけでもないです。私物がリビングにあふれていた点で、私の方が非がありますが、100%私が悪いわけじゃない。
今回夫の物が置けなくなった直接のきっかけは、これまで置いていた場所は子犬がいたずらするので置けなくなったことですから。


相手を非難する気持ちで止まるのが毒親なんだな、と思ったら、何だかすっと腑に落ちました。
相手を悪者にして、自己正当化しようと思えばいくらでもネタはあるのです。
大体あの時も…と違うネタを掘り返して起こり続けることも可能です。

あぁ~、親はずっとこれをやっているんだ。
相手への不快感や怒りの一部は、自分自身へのマイナス感情の投射だったりしますが、そういうことにも気づけずに(無意識に気づくことを避けて)、相手が悪い、どうしてあいつはああなんだ、で止まっているんだな~。

確かに、「自分が悪かった」と思うのは、楽しくないです。そう思っても、つい、「いや、でも、相手もこうだから」と言い訳したくなります。
こういう感情を避けているのか…。避けたくなるのは分かりますが、多くの人は、望む結果と天秤にかけて、多少は嫌な感情とも向き合って折り合いをつけているのではないでしょうか。


私も、身近な相手(夫)には日頃は気づかいがザルなところがあります。(夫も私に対してそうです)
それは、他人に対するような遠慮と緊張感を持ち続けて暮らすのは疲れるから、慣れと共に省エネモードになった結果=自然の流れだったのですが、行き過ぎると諍いになります。
その時、微調整して、自分の悪いところは改めたり(少なくとも改める努力を始めたり)、相手に少し譲ったりして関係を維持しているようです。

法事の件では、「自分の実家に関わりたくないし、考えたくもないから、何も言わなくても(考えなくても)妻に全部処理してもらいたい」という夫の甘え・依存が私の受け入れレベルを超えたせいで揉め、

スペースの件では、夫が何も言わないのをいいことにリビングを占領していた私の甘えがトラブルの引き金になりました。


私の両親は、どういう時も、「お前が悪い。お前が譲歩しろ」で済んでいた(無理矢理済ませていた)私の子供時代の楽なやり方を変える必要が出てきたから、娘からの絶縁宣言されたという発想も全くできないので、揉めた時に、反省も譲歩もせずにここまで来たんだな~。



あぁ、あの感覚・心理状態の時に、己を振り返ることができないなら、もう、どうしようもないな。


これまで、想像&理屈だけだったので消化しきれずにいましたが、自分が疑似体験してみると、納得が深まったのでした。