シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

私がオバさんになったよ ジェーン・スー著 その2

海野つなみさん
逃げるは恥だが役に立つ」の作者さん。この漫画は楽しく読ませてもらいました。
自分の意見はあっても、本当に正しいことなんてこの世にないと思っているという海野さんの考え方には共感します。
母親が正解のないこと(リンゴとみかんのどちらが好きか)にまで、ジャッジしたがる性格だったのが、自分の苦しさの一因になったと気付いて、「正しくあらねば病」だったとやっと自覚したのが割と最近だからかも。先代犬の最期の時期も、夫実家のことでも、「正解」なんてありはしないってことは嫌というほど体験したので、今では「経験に裏打ちされた自分の考え方の一つ」になっています。

子供を産んでいないことに、多少の引け目があるという感覚は、私にはさっぱり分かりませんでした。
分からない自分で良かったな、と心から思います。これ以上自責のネタを増やしたくない(笑)
もともと人間が好きではないし、信用していないし、人間は地球の癌という意見に共感する部分もあるので、「今既に生きている人をどうこうするのには反対だけど、人口が減って滅びるなら、それはそれでいいんじゃないの。昔は人口が少なかったんだから、状況に合わせてシステム作るしかないでしょう」と思っているからかも。

ここでも男性の話が出て、「自分の話をしたがらない。自分のことを知りたがらない。頼りにされたがる。相手より優れていないとダメだという強迫観念がある。」のだそうで・・・私の知る範囲でも、これに全部でなくても当てはまる人は割といると感じました。女性には少ないかな。女性は自分のことを知りたがるし、知って欲しがるし、相手より優れているところがどこかあれば、他で負けていてもまぁ、いいや・・・で流せるかも。これだと、男性も生き辛そうです。男性の方が自殺者が多い理由もぼんやり想像できる気がしてきます。

宇多丸さん
自分は親に愛されて育って、自己肯定感があったから、無職でぶらぶら…みたいな状況でも何とかなると思えていた気がする、親との関係がねじれて苦しんでいる人たちの気持ちは分からないし、向こうも自分の気持ちは分からないだろうと言っていて、うん、そうだよ、と言いたくなりました。
毒親持ちの私としては、健全な自己肯定感を持っている人が羨ましくはあるけど、向こうが、「何となく自分とは違うんだね」とそっとしておいてくれるなら、共存できます。「あなたの考え方は歪んでいる」と責められたり(相手にはそういう意図はなくても、そう感じてしまいます)、「(親と)仲良くできるといいね!」みたいにまとめられたりすると、うんざりしますから。

今はジェーンさんと能町さんが稼いで、パートナー(同居人?)が家事をするスタイルで、自分たちが、主に家事を分担している妻から文句がでることをそのまま自分がやって(突然、今日の夕食は要らないと伝えて、食材が無駄になると怒られるとか)、相手からクレームが入るという話で盛り上がっていて面白かったです。
そうか、状況が人を作る面も大きいのか!って。
夫が家事をしない問題は、私は、一言でいうなら「当事者意識の欠如と甘え」だと思っているのですが、立場が変わると、自分がそうなる。う~ん、家事でこれは起こらないだろうけど、気を付けよう。
確かに、パソコン関係だけは夫担当なので、一度バックアップについて教えてもらって、ちゃんとメモも作って、保管しているにもかかわらず、バックアップで不具合が起きた時、メモを確認しようとせずに、夫に、「何だか最近バックアップできてないんだけど~(何とかして~)」だったからなぁ。

「子供がいない自分は、40代は人の役に立ちたい」だったそうです。
中年の危機とか、ある年齢層で出てくる課題は、ある程度は共通なのかな~。
私は、単純に人の役に立ちたいと思うことも出来ませんが…。役に立って自分は存在していてもいいと思いたいけど、人と関わるのは怖いとか、生存許可証もない自分にはそれは厚かましい考えだとか、もう面倒臭いほど歪んでいますから…。
わんこのトイレの掃除でもして過ごそう(笑)