シンプルライフへの遠い道

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私がオバさんになったよ ジェーン・スー著 その1

ジェーン・スーさんと同世代の人たち(主に40代)の対談集。
私よりちょっと若い人たちですが、考え方や状況に親近感を持てて楽しく読めました。

年齢重ねて、バランスが取れてきて、やっと効率よく動けるようになったな~と思ったら、身体が動かないというジェーン・スーさんの言葉に、共感も。
私の場合、30代は原因不明の微熱や不調(慢性疲労症候群?)で数年は本当に半病人でヨレヨレだったから、現実はどうであれ、自意識としては「今の方が心身健康」ですが。もともと体力なしのロングスリーパーだし。
体力面より、あれこれ経験して考えて、やっと40代でバランス取れてきたっていう方には共感します。

この方は知らなかったのですが、東京と地方の意識の差とか、男社会の価値観を内面化している(させられている)女性のこととか、やっぱりそうなのか~と思いながら読みました。
自分の狭い体験では分からないけど、乱暴に平均すると、地方の方が古い価値観(男尊女卑とか家父長制とか)がまだまだ幅を利かせていて、生きづらさを感じる人が多いんだな。まぁ、自分の父親みたいな考え方の人たちが、「俺が王道だ」みたいなオーラ出してその辺歩いているだけで、不快な圧を感じるので、そういう人が多い or 平気でそういうオーラ出して生きることが許されている(と本人たちは思っている)社会に入りたいとは思いません。わんこ仲間には私にとっての「要注意年代の男性たち」もいますが、内心がどうかは分かりませんが、少なくとも変な上から目線を感じて不快になることは殆どないです。そういうオーラを出す人は、そもそも「ご近所わんこ仲間コミュニティー」に入ってこないのかも。

田中俊之さん
男性学をやっているそうです。
男性の生きづらさなどを研究することに理解が得られにくい理由を大きく二つ挙げると、「女性の方が苦しい」と、「そもそも男性は生きづらくない」になるのだそうです。
私は、「今の日本では、女性の方が格段に苦しい」と言いたい!!ですが、だからと言って男性の生きづらさを取り上げるなとか、女性の問題が解消してからだとかは思いません。
男性は生きづらくない、とは全く思いませんし…。
ジェーン・スーさんも言っているように、生きづらさを抱えた男性の鬱憤が弱い方(女性・子供・動物)などに向かうことが、世の中の辛さが減らない理由の一つだと思います。

田中さん曰く:男性は生活に視点を落として物事を考えるのが苦手な人が多い
ジェーンさん曰く:男性は否定されることに弱い傾向がある

そうだよな~。人それぞれを横に置いて、乱暴に平均して男女を比べたらそうだよな~。
男性は、上に立ちたいとか、自分のいい所見せないと居場所がない的な強迫観念がある人が女性よりもとても多い気がします。
夫も、ただのネットニュースのネタなのに、私が知らないことを前提に話すことが多くて、「いや、それ、ヤフーニュースのトップになっていたから、さっき、見出し読んだだけだけど知ってる」ことが多くて、どうして「○○があったらしいけど、知ってる?」な話方しないかな~、なんで、「俺が教えてやる」をやりたがるかな…と思っていましたが、これは、ジェンダーの問題を孕んでいるのかも。

男性にも「男性学」をやったり、興味を持って講演を聞いたりする男性がいると聞くと、ちょっと励まされるかな…。私がすぐに思い出す”どうしようもない男代表=父親”は、「(自分には関係ないけど)、どれ、知ってみるか」すらないですから。