シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

微笑みを生きる ティク・ナット・ハン著

副題:〈気づき〉の瞑想と実践

前半は、個人それぞれの生活での〈気づき〉のための瞑想方法の解説、
後半は、社会・世界に広げていく話(心の中だけでなく、実行を伴うものとして) 

著者はベトナム出身の禅僧で、柔らかな語り口で文章もすんなり入ってきました。
後半の社会・世界の問題にも〈気づき〉、よりよくしていく実践についての話は、正直、何か実践しているとは言い難い上に、日本で資源を大量消費しながら暮らしている後ろめたさなどが刺激されて、辛かったです。
まずは「今」をあるがままに見ることがスタートだから、言い訳して目を逸らさないところから、です。

目標を設定せず、ただその行為を楽しむためにやる、ただそのことに専念する:「あてをつくらないこと(無願)」のお話は、心にとどめておきたいです。
丁度わんこの看病中なので、この話が響いたようです。
わんこが楽に・元気になるように願いはするけど、基本は「今、一緒にいること」それだけ。
良いも悪いもなく、それしかできないのですから。

禅寺では生活のすべてが修行だそうですが、著者も、生活のあらゆる場面で気づくことができると言っていて、今は少し前のように座って瞑想する時間を取るのが難しいので、挑戦中です。
病院での待ち時間や移動中にちょっと呼吸に集中してみる、とか、少なくとも最初の一口はじっくり味わって食べる、とか、その程度ですが。