シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

毒親番組にもやっとした件

先日NHK毒親を取り上げていました。
毒親の概念の紹介、毒親に育てられた人の生きづらさ、子供が離れて行ったことで自分が毒親だと気付いた人の話、などなど。
当事者として内容に「嘘だよ、それ」と言いたくなるものは目につかなかったのですが、見終わった後、もやっとしました。

理由は、まず、「親でもある視聴者に気を遣いすぎ」
親は子供のことを思って一生懸命育てているのに、それを毒親呼ばわりか!な怒りの反応を忖度したかのようなアナウンサーの話し方が気になりました。
「薬」も強すぎる(量が多すぎる)と「毒」になる・・・といった言い回しも気になりました。
毒親の場合、子供に気持ちがあるとか、自分とは全く別の生命体であるという前提を無視して、あれこれやるから毒なんですけど…。
たまにならいいけど、沢山はダメとも解釈できて、それって違うよな…と思いました。

私はこの手のネタには過敏に反応するからなのもありますが、でも、職場のパワハラを扱う場合、上司の立場にいる視聴者にこの毒親ネタほどの配慮をして話を進めはしないよな(少なくとも、これまで私が見たことがある番組ではそうでした)。


「あなたには子供がいないから、親の大変さも、親の思いも分からない」と言われたらどうしようもないですが、でも、親ってそんなに偉いの?子育ては大変だから、多少の行き過ぎも子供が許さなきゃいけないの?
「人間だからやり過ぎることもある」のは認めますが、それで発生した害を、害を受けた子供が「そうだね、仕方ないよね」と共感と共に理解して許さなきゃいけないの?
それは、子供以外の人(親の友人など)の役目じゃないの?
番組で、子供側に許せとは言っていませんでしたが、
一時的に親と距離を取る」とか、「一種の反抗期のような・・・」といった表現に違和感を感じました。

こういう番組構成になること自体、根深い「親教」の影響が見えて、もやっとしました。
子供は親の私物ではない、という前提が世の隅々にまで行き渡って欲しいです。そのせいでさらに少子化が進んで、日本人が絶滅するなら、それはそれでいいです。