シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

人は自分の希望に合わせて現実を解釈・行動する

「人は自分の希望に合わせて現実を解釈・行動する」ことを観察したな~な事件。

発端は友人からの薬についての問い合わせ。「こういう副作用あるの?」

難しい持病のある職場の人の個人攻撃や妄想と言えるほど現状認識の歪み(退任したのに、以前の部下に指示を出すなど)が酷くなって、それに悩んでの質問でした。

私は友人のメールのわずかな情報しか知らないので、何とも言えませんが、
・せん妄の副作用の出る薬は存在している
・薬とは関係なく精神疾患を発症している場合もある
・病気によっては病状が進行して精神症状が出ている可能性も否定できない
と伝えました。
友人の中では「副作用説」が確定事項になっているように読めるメールだったので、決めつけは良くないんだけどな…と危惧していたのですが、あとで知らせてくれた情報を見る限り、その路線で対処を進めたようでした。
私に薬について聞いたので、同僚のプライバシーにも配慮して、その点だけの結果報告に留めたのだったならいいのですが・・・。


友人は、同僚の配偶者には連絡したくないんだな、とも感じました。
いきなり自分が連絡しても、会ったこともないし、向こうが私の言うことを信じてくれるかも分からないし…云々と理由をあれこれ並べていました。
でも、これまで接触したこともない同僚の主治医には連絡していました。

医療関係者の端くれとしては、今の日本では、家族が望まなくても(特に同居していたら)家族メンバーの重篤な健康問題には当事者として巻き込まれるのだから、単なる仕事上のトラブルではなく、本人の精神状態悪化で問題が起きていて、何か行動を起こすなら、「家族に知らせる」は必要だろうと思います。
家族の協力が得られれば心強いですし、協力を得られないなら、情報が確定するので次の対処を決めやすくなります。


本当のところは情報が少なすぎて、私には分かりません。

が、この件は、
・(本当は原因ははっきりしないのに)同僚の問題行動の原因は”薬の副作用”による精神症状
・同僚の配偶者・家族には極力連絡したくない
が先にあって、
「原因が何であれ同僚の精神症状が原因で自分たちが困っている現状を何とかしたい」 という主問題と同列の重要事項扱いしているように感じました。



自分でも気づかない思い込みとか、避けたいこと、やってもいいと思っていることが、現実の解釈や対処にこんなに影響するんだな、と部外者の立場ならわかるんですね。
自分も、こういう事やっているんだろうな~。それで、散々こじらせてきたんだろうな~。

「○○はしたくない」はそれとして、そこから離れた視点でいい方法を探すスタンスでいるのはむずかしいな、と感じた事件でした。
心がけだけは忘れたくないです。