シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

小児期トラウマがもたらす病 ドナ・ジャクソン・ナカザワ著

逆境的小児期体験の影響と、そこからの回復法についての本。
逆境的小児期体験には、もちろん虐待もありますが、親との離別・死別、家族の収監歴なども含まれるようです。
学校でのいじめ体験はこの本の逆境的小児期体験(ACE)のチェック項目に入っていませんが、「入れるべき」との意見もあるとか。私個人は、入れた方がいいと思います。

・予測不能の慢性ストレスは脳に大きなダメージになるそうです。いつも警戒態勢でいなくてはいけないから。
ある時は嘲られ、同じことをしてもある時は受け入れられ、だったなぁ…と過去を思い出しました。

・ストレスが健康に悪いと思っている人にだけ、ストレスが悪影響を及ぼすという研究結果もあるそうで、これについては本が出ているので、読んでみたいです。

・女性の方が悪影響が出やすいそうです。それは脳の作りもあるし、社会的ストレスの多さにもよるようです。


過去は変えられないので、今気になるのは回復法
1.ACE調査を受ける
    まずは知ることから

2.回復力のスコアを出す
    本では14項目ありましたが、親も含めた周囲の大人の支援は自分にはなかった。。。
    
3.書き出してみる
    自分の人生に最も影響を与えた体験について、自分が感じたことも含め4日間続けて書く
     など、具体的な方法が紹介されています。
    私の場合は、このブログでしょうか。

4.絵に描く

5.マインドフルネス瞑想
   毎日10分でも続ければ効果があるそうで、励まされました。

6.太極拳と気功
  ”動く瞑想”

7.マインドサイト(頭の奥を見つめ、理解する能力)
  洞察力(自身の精神状態を感じ取り、じっくり向き合う力)
  共感力(相手の精神状態を感じ取り、本当の姿を理解する力)
  統合力(上記二つの認識と他のプロセスを結びつけて、相互に関連した全体像をとらえる力)
 この3つがカギになるそうで・・・これは私の思う仏教的”世の中の見方”に近い気がします。

8.慈悲の瞑想
  出来るようになればプラスだろうな…とは思っても、今の私にはまだ難しい。

9.許し
  これもね…親以外は許す努力もするし、ある程度は許せる場合も増えました。
  親については、「親を許せない自分を許す」でOKにしています。

10.体を治して動かす
   ヨガ、マッサージなど

11.腸から心をコントロールする
   腸内フローラを整える、ということのようです。

12.とにかくつながる
   オキシトシンが大事らしいです。私の場合は人と繋がるのは苦痛だから、やっぱりわんこだな。

自力での回復が難しい場合は、専門家の助けを!というページでは、
セラピー、ソマティック・エクスペリエンス、イメージ誘導法、創造的ビジュアライズ、催眠療法、ニューロフィードバック、EMDRと脱感作療法 が紹介されていました。


ジョン・ゴットマンの「どのような関係においても、1回の失言を挽回するには5つの肯定的な言葉が必要」という主張には、そうだろうな~と思いました。
これは別の場所でも聞いたことがありますけど。
生き残るために、肯定的なことより、否定的なことの方が頭に残るように出来ていますからね…。


今私が出来る対処は、
・この過去のせいで自分が病気になる、と思わないこと。
  リスクが高いから気をつけよう、に持っていく。

・瞑想する

・考えては書く・・・の作業を今後も続ける

・わんこを迎える

・腸内フローラを育てる

この辺でしょうか。

数十年後に、「あの時知っておいて良かったな」と思えたら、幸運です。