シンプルライフへの遠い道

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逆境的小児期体験について夫と話してはみたけれど

夫に逆境的小児体験(ACE)の話をしたら、「ナンセンスだ」と言われた。

夫曰く、「虐待があったと答えるのはその人の主観。そういう人は、そこに捉われていて、病気になりやすい思考回路があるのだろう。虐待体験と病気を結びつける考え方を自分にインプットすると、実際に病気になりやすくなるんじゃないか・・・うつ病などのこころの病は別にして、他は、後からの自己暗示じゃないか。
だから、そういう情報に触れない、考えないことが正しい対処法だと思う」

私としては、同意できる面と、そうでない面とがある。

同意できるのは、家族の投獄歴や実親との離別などの事実は別にして、虐待があったかは本人の主観という見方。

虐待あり、抑圧成功中= 本人に聞くと「虐待なし」と答える
虐待なし         =本人に聞くと「虐待なし」と答える 
                        この二つは別なのに、データ上は同じになる。

虐待あり、抑圧せずor抑圧不成功=本人に聞くと「虐待あり」と答える

だけど、本当に「虐待なし」だった人が、「虐待あり」と答えるんだろうか?かなり少ないのでは?
多人数を調べた場合、この数は有意差を出すほどはいないんじゃないだろうか。
なぜなら、多くの人は、「自分は虐待された=親・養育者から愛されていなかった」と思いたくないから。

それに、「虐待があった」と答える人にとっては、それが現実・事実だし、本人の受け取り方の問題だったとしても、本人がそう思っているなら、やっぱり「虐待あり」なんだと思う。

私は、「少なくとも本人が虐待経験ありの自覚がある場合、病気になりやすい」は事実に近いと感じています。

アンケート調査はなんでもそうですが、本人の主観が入るので、かなりいい加減になるのは事実なんですけど。


同意しかねること。
「虐待体験と発病を結びつけるから病気になる」は、少なくとも、私が今読んでいる本の元データでは違う。そういう視点がまだない時に、健康診断を受けた人に問診して調べているから。

確かに、辛い過去があると気持ちも暗くなり、「どうせ私はダメだ」に流れやすくなり、その影響で病気になりやすいとは言えるだろうけど。少なくとも、”暗い過去のせいで不摂生をしたり、不幸だから、病気になっている”という説を否定できるデータがあるらしい(裏を取っていないので、情報処理操作でそういう結論を出しているのかもしれませんけど)


「情報を入れない、考えない」が望ましい対処法とは私は思わない。
たばこの害の情報を自分に入れず、気にしなければ、たばこが誘因の病気にならないの?
それは違うよね、と同じ理由。
タバコを吸いながら、「病気になるかもな~、でも、吸いたいから吸う」よりは、病気のリスクは低いかもしれないけれど。
虐待体験と成人後の病気を結びつけて考えていなかった人たちを調べたら、関連があった、という話だから、「考えなければいい」じゃないよな…。




私の方が情報を持っていて、夫が詳しくない話を振ると、大抵反論・否定します。
多分、私の言うことを一度はそのまま受け入れた上で、検証するのが嫌なんだと思います。
負けた気がするんだろうな・・・。
これは、昔から。
夫の意見に同意しないと、こじれるし。

自分の思い込みのままでいて、検証しないことも結構多い。
「糖尿病の人は認知症になるリスクが高い」も、認めないし(^_^;)
認知症の人は健康管理ができないから、糖尿病が多くて、そういう話が出るんだ」と言い張る。
これは、あちこちの研究で”事実”とされている知見なんですけどね・・・。
私の話が信用できないなら、調べたら?と思うけど、しない。
他のネタならともかく、この件は医療関係者の端くれとして、それはどうなの、と思わなくもない…。



私が一人であれこれ考えていること、調べたことなどを夫に話すことで整理して、進展させていくことはできない感じです。
まぁ、仕方ない。
私が一人であれこれやっていることは放置してくれるから、それでよいのです。