シンプルライフへの遠い道

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「いつものパン」があなたを殺す デイビッド・パールマター、クリスティン・ロバーグ著

食事についての本です。
結論は、
低糖質・高脂肪食推奨(油は”いい油”を)、グルテンは×、運動と質の高い睡眠も必要

書名が悪い。何だか極論に走っているフードファシズムの本かと思っちゃいましたよ。
小麦(グルテン)についてだけの本じゃないですし…。(と文句を言ってみる)
原書はこんな書名じゃないんですよ・・・


肝心の内容は、グルテン以外は、納得しました。
高血糖になる時間を少しでも減らすべく、低糖質にしようと思えました。血糖値の乱高下や高血糖状態が長期的な健康(特に血管)に悪いことはほかでも言われていますし。

脂質のとり方も、これまでに集めてきた情報から考えても、違和感はなかったです。高齢者はコレステロールは若干高めの方が健康状態がいい、というのも他でもデータが出てますし、油の種類などの説明も、ふむふむ、という感じでした。バランスが大事で、現代人はオメガ3が足りない!とか。
ココナッツオイルはティースプーン1杯でいいらしいので、気軽に続けられそうです。
ビタミンD不足も、他でもよく聞くので違和感もなかったです。

見聞きする頻度が高いから正しいわけではありませんが、「〇〇という機関・研究チームがそれなりの人数を調べた調査でこういう結果だったよ」という情報だけ信じるようにしていても、「最近よく聞くようになったな」な内容を分かりやすく説明してありました。


グルテンは、合わない体質の人にはこういう症状が出て、止めたら改善した、という話は分かるのですが、万人が食べてはいけない食品なのかはいまいち納得できず。
暴露量の総量が多くなるほどアレルギーを発症しやすくなる、ということから考えると、今は大丈夫でも、将来「グルテンが合わない体」にならないためには摂取量は考えた方がいいのだろう、という程度では納得したのですが・・・。
グルテンについては、さらなる研究の進展を待つ、といったところです。
・・・・・「一度はグルテン断ちをやってみよう」という気持ちは続いています。
    自分に合わないんだったら、さよならした方がいいのは間違いないですからね。


運動と睡眠は、OKでした。毎日40分くらいはしっかり歩いているし、たっぷり寝ています。睡眠に関しても最近は不満はないです。すっきり寝た!の大満足かと聞かれると微妙ですけど。

この本でも断食や瞑想に触れていますが、断食は・・・興味はありますが、まだそこまでは到達できそうにありません。

この本ではかなり厳密(維持期でも1日60gまで)な低糖質推奨ですが、私はそこまでやる気はないので、あくまでも「高血糖にならないorなる時間が極力少ない食事」ということで、一日120g~150gで続けられたらな、と思います。低糖質食の中では「かなり緩いやり方」の量。
著者もグルテンだけ止めてもダメで、「低糖質」にして脳の炎症を防ぐのが大事、と言っているので、せめて糖尿病にはならないようにしたいです。

日本の栄養所要量の本によると、1600カロリー(運動量の少なめ女性)の食事だと炭水化物は一日240g(うち20gくらいが食物繊維なので、糖質は220g程)が「メニューの一例」で載っていました。
糖質を4~5割減できれば、健康維持効果はあるかな~とあまり根拠なく考えています。


著者が論拠にしている論文などは日本語版には載っていませんでした。
素人が見ても訳の分からないアルファベットの羅列になるのは分かるのですが、でも、信頼度を推測するためにも載せておいたほしかったなぁ。

「糖質の取りすぎには気を付けよう」と改めて思わせてくれたいい本でした。