著者は在宅医療に関わったことがある医師で、その体験をベースにした小説。
わんこの病気が分かってから、わんことの別れが恐くて、看取りについて知りたくなったり、
自分が死ぬ時どうなのよ? と思ったり、
一番考えたくないのが、夫が私より先に逝ってしまうことなのですが、これも選べない。この現実を見て怖くなったりしています。
何か気持ちの持ちようの解決策がないかと本に手を出しています。
この本には6つの話があり、一つ以外は患者さんが亡くなるのですが、楽な死ってないな、と感じました。
最期には、心の平安にたどり着いたとしても、その道程は厳しい。いえ、厳しい道を超えた人だけが穏やかに逝けるのかもしれない。
でも、病気によっては苦痛や不安が大きすぎたり、自分だけでなく、周囲との関係も影響するから、事前の努力・心積もりだけではどうにもならないことも多くて・・・それをひっくるめて受け入れることが出来たら大往生、というわけでもなく・・・。正解がない。
出来ることを無理のない範囲でやって、あとは天に任せるしかない
という、言い古された、でも、おそらく真実な結論になるのでした。