シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

この世でいちばん大事な「カネ」の話  西原理恵子著

phaさんおすすめ本の1冊。

簡単にはまとめられない本でした。
最初は著者の生い立ち。
 貧困が夫婦の不仲や虐待を生み、子どもたちを薬物や犯罪に追い込んでいく。

著者がイラストレーターとして自活する話。
・・・という表現では表せない、私にはとても無理~、でもそうしないと飢え死にしそうな厳しい状況。
出版社を回って売り込み、どんな仕事でも引き受ける頑張り。

ギャンブルやFXで大金損する話。
 お金で苦労していても(いるから?)、こういう危ない世界にはまるのね・・・

世界の貧困の話。


日ごろは、働ける人は自分で稼ぐべし! という主張には、「本人納得していて、生活できるんだから、私の勝手でしょ」と反論しますが、著者のこの主張のベースにある経験に裏打ちされた価値観を聞くと、反論しにくいです。
私が、「そうは言っても働かないのは・・・・」と迷ってしまう理由を言い当てられた感じです。

今は夫の収入で暮らしていますが、無職でわんこの世話に専念していても落ち着いていられるのは、夫の収入がそこそこあるのと、
パート時代・独身時代の貯金、
義母の遺産(わんこの医療費がさらに倍増しても賄えるという安心のお守り)
この3つが揃っているからで、どれかが欠けても、お金の心配が無視できない大きさになるのは分かっています。

友人にも指摘されましたが、短時間のパートですら、必要以上にストレスを感じるのは、稼ぐ理由(モチベーション)が足りないからだと、この本を読んで思いました。

もし、働き始めたら・・・その時、「生活のため」に働かなくてもいい幸運な状態だったら、
「○○円貯めたら辞めて遊ぶ!」とか、「将来わんこと暮らすため」とか、動機をはっきりさせて、少しは精神的に強くなろうと思ってから、かな・・・?