シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

一円も使わない終活   村上夏樹著

がん告知から直葬まで、404日間の一部始終  の副題通り、60代の癌患者さんの治療費と葬儀費用の収支大公開!な本です。
 
感情的な部分を排し、事件(再発して入院、ホスピスか在宅での最後か考えた、など)とその費用だけが書かれているので、分かりやすかったです。
 
この事例では、社会制度と個室料が発生しない工夫、葬儀はせず、直葬&仏壇なし、と
かなりシンプルなのもあって、収支は黒字でした。
 
我が家のがん保険、無駄??
 
 
自分に当てはめると、特に再発後、体力も落ちてからは個室がいいかもだし、
葬儀も、簡単で、とは思っているけれど、棺に花を沢山入れてほしいとか、
準備できるなら、遺影は写真館で、 とか、
細かい希望はあるからなぁ。
 
でも、とても参考になりました。
 
早めの情報収集と、自分たちの希望のすり合わせは必須 です。
 
 
お金のこととは別に気になったのが、今の制度では、「死に場所の確保が大変」という現実。
病院は、だらだら入院させてくれないし、
本当に体が弱ってからでは自宅介護も難しくなるし、
ホスピスや施設が空くのを待っている間に死んじゃうかも。
 
ある程度余命が分かる状態なら特に、あちこちに相談して、死に場所を決めておかないといけないんだ!と切実に思いました。
私の世代はまだまだ人口が多いので、多分、施設も病院も満員で、死に場所の取り合いになりそうです。
 
お墓や葬儀は、お金がなければ、法で決められた最低限の火葬だけ(骨は火葬場に引き取ってもらえるのかな?)もありだけど、死ぬときだけはちゃんとケアされて逝きたいです。