この本を読むまで、著者のことは全く知りませんでした。
なんで自分が？？ まだ死にたくないぞ！ という葛藤や、死の準備・・・赤裸々に語られていました。
私が特に心に残ったのは、ご本人が病気を隠して仕事続けることを選び、好きな仕事をやることが元気の元だったこと。
心の支えが生きる力だとしたら、自分にはそういうものはあるかな？ ない気もする？ と
微妙な感じになりました。
執着がないと言えばいいけど、正直、「わんこを看取る」「死後、迷惑が少ないように準備する」以外の心残りがあまりないです。
夫は自分で生きていくだろうし、出来れば再婚して、新たな人生送って欲しいな～とか、
夫は再婚相手とは墓に入るんだろうけど、ちょっとさみしいな。それなら、わんこと同じお墓に入れてほしいとか、つらつら考えました。
でも、いざ余命宣告されたら、「死にたくない！」と叫ぶのかも。
葛藤はあっても、自分の選択の結果を潔く引き受ける姿は見習いたいと思いました。
仕事は辞めて、療養に専念する道もあっただろうし、
あくまでも病気と闘い、可能性は低くても治療を続ける道もあっただろうし、
病気を公表したうえで仕事をするやり方も・・・ご本人が日本の医療の現実について問いたい部分が出てきていたので、それを問う、という形での仕事をする道もあっただろうし・・・。
その中で自分が選んだ道の結果や、それに伴う苦労を引き受けるのも、しんどかっただろうと思います。
