シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

母という病  岡田尊司著

母親についてしか書かれていないことが唯一の不満。
父親はどこへ? この書名ゆえなのか・・。
 
内容は、分かりやすく、自分の生き辛さがどこから来たのか、もう一度整理してもらった感じです。
 
生後1~2年ごろまでにその人の愛着スタイルが出来上がり、7割の人は大人になっても幼少期の愛着形態を継続している・・・脳の構造(神経伝達物質のレセプターの数など)に影響するため、愛着障害のある人が、大人になってから、愛着障害なく育った人と同じになるのはかなり難しいそうです。
 
たとえは悪いですが、子供の時に飢餓状態が続いて発育不良だった人は、あとで健康的な食生活や運動で体の機能を鍛えても、身長を伸ばすことはできないのと同じなのでしょう。
回復できる部分と、出来ない部分がどうしても出てしまう。
 
そうだろうな~と思いつつ、正直へこみました。
それと同時に、慰めにもなりました。
全てが自分の「こういう風に回復したい」ところまでいかなくても、それは私の努力が足りないせいだけじゃない。出来るところまででもいい、と思う方が現実的で、前向き。
伸びない背を伸ばそうと、怪しい薬に手を出すようなことはしない方がいいのだから。 
 
親が自分の言動の悪影響に気付いて、子供と向き合えば、子供の年齢に関係なく回復しやすいそうですが、残念ながら、わが親には期待できません。
これも既に十二分に分かっていることですが、でも、改めて現実と向き合うと、どうしてもしんどいです。
このしんどさとの付き合いも含めての「回復の道」だと分かっていても・・・。
しんどくなったら、休んでいいんだよ、と自分に言い聞かせながら、のんびり行こうと思いました。