シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

親の現状

母方の祖母が亡くなり、葬儀に行ってきました。
いろいろなことを感じたので、忘れないうちに文章にしておこうと思います。
 
先にネガティブな話から。
会いたくなかった親。
親戚も周りにいたし、母親は弔問に来てくれた旧友と話し込んでいたりして、母親と揉めることはありませんでした。
 
が、父親は、”相変わらず”でした。
 
「体調はどうね。連絡もくれんし、どうしとるか心配しとった。」
   相手に心配かけて、連絡もせずに悪かった、とこちらの罪悪感を掻き立てさせる為の言い方。
   自分でも、こういう見方はひねくれているかな、と思い直し、じっくり考えてみる・・・。
   本当に心配なら、「近況(元気かどうか)だけでも知らせてくれ。」など、
   他のアプローチもあるわけです。
   そういうのは全くなし。
   私が、父親が入院しても電話ひとつよこさず、年賀状も出さないのに、このいびつな解釈は
   一体何なんだろう。
   「自分が嫌われた。自分が避けられている。」以外の解釈の方が不自然なのに。
 
   私は父親が大腸ポリープ摘出で入院し、腹膜炎を起こして入院が一か月に伸びでも、
   退院したと留守電にあっても、無視していました。
   その私が、「眠れないくらい、すっごく心配してたのよ。元気でよかったわ。」
   と言ったら、人は素直に信じるんだろうか?
   上っ面の嘘だって、すぐ分かるのが健全な感覚。
   本当に心配なら、見舞いには来なくても、電話もできるし、手紙でもFAXでも
   連絡手段はあったのですから。
 
   結局、彼は、(おそらく無意識で)
   見たくない現実(娘が自分を嫌って接触を避けていること)から目をそらして、
   私の罪悪感を刺激して、自分は現実を見る苦痛、変わる苦痛なしに
   以前の付き合い(従順な娘にする)に戻そうとしている
                                              と理解しました。
 
 
親と4年ぶりに会って年を取ったのを見て、ほかの人(姉家族など)が同席なら、年に一度くらいは我慢して会うのもやむを得ないかな・・・と思いかけた気持ちが吹っ飛ぶ一言も頂戴しました。
 
「犬は死んだっちゃろ?」
もう高齢で死んでいるだろうと思っても、「犬はどうしてる?」と聞くでしょう?(母親のきき方はそうでした)
父親は、話した限りでは認知症の兆候もなかったし、これを言ったのは素面の時で「酔っていたから」でもありません。理性・判断力のある状態での一言。
 
私が何か気に障ることを言ったからでもありません。(多分)
話し始めて、「体調はどうか?」の次が、「犬は死んだっちゃろ?」だったのですから。
 
父親は他人に対しては、「犬はどうしてますか?」という言葉を選ぶ常識もあります。私相手だからこう言ったのです。
 
 
父親が内面(無意識)にため込んでいるものをこの一言で感じました。
 
私が思い通りにならないから怒ってるのです。
罰(大事なものを失う、辛い思いをする)を受ければいいと思っているのでしょう。
 
私が自分を尊重して、従って当然と思っているし、何を言ってもいい(反抗したり、離れていったりしない)と思っている。
でも、ここ5年ほどは私の態度が思い通りでないし、自分なりに下手に出ても通じない。
そのイライラや怒りが募っているが、それを私にぶつけると、私が平気で縁切りしそうだとも感じている。
娘に縁を切られるなんて自分のプライドが許さないし、世間体もあるし、息子と決裂しているので、これ以上のダメージは受けたくないから、自分を抑えている。
 
彼の無意識がこの一言になったのかな、と理解しました。
この解釈が正しいのかは誰にも分かりません。
でも、おそらく、「当たらねども遠からず」。
悪意や怒りがないとしても、こういう言い方を平気でする人とは接触したくありません。
 
 
 
遠くから来てくれたからと母親を通じてお金をくれようとしました。
これは純粋に親の気持ちだったのでしょう。
でも、お金を渡すことで自分の上位を確保しようとしている(親の気持ち8割、上位確保のため2割?)ように感じて、「自分たちのために使ってください」と固辞しました。
不幸事では目上の人に交通費は渡さないでしょうから、「上位確保」もゼロではないと思います。
 
親に頼まれたわけでもなく、自分が望んで来たのに、それをお金で清算された感じがして不快だったのもあります。
素直に受け取ってもよかったんでしょうけど、受け取れませんでした。
 
 
 
親は確実に年を取っていて、かたくなに距離を取るのは老人いじめのようで居心地が悪いです。
親が亡くなったら、「優しくしておけば良かった」と思うのかもしれません。
でも、やっぱり無理。
私が想像していた通り、親は全く変わっていませんでした。
現実を見る気もなければ、自分が変わる気もなく。
「相手には相手の考えや都合や状況がある」と思いをはせることもなく。
 
 
自分でも、親に文句を言ってないで、自分のアプローチを変える努力をすれば?とも思います。
でも、私は親が変わらなければ付き合えませんが、他人を変えることはできません。
自分のアプローチや気持ちの持ちようを変えて、今のままの彼らと折り合いをつけていくのは今の私には無理です。
私はそんなに強くないです。
「犬は死んだっちゃろ?」の一言にこんなにダメージを受けるほど弱いのに、他に何を言われるかもわからないのに、接触なんて恐ろしくてできません。
 
このまま距離を取り続けて、せめてこれ以上自分の気持ちがこじれないように、病まないように努力するので精一杯です。
 
これが、親と4年ぶりに会っての残念な結論です。