シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

漂流老人

先日のTV番組。
世話をしてくれる家族もなく、長期滞在の施設に入れず、「ショートステイ」の形で施設を転々とするお年寄り。
 
もちろん、安心して”ここで最期を迎えられる”居場所があるのが一番です。
 
でも、私はこの番組を見てちょっぴり安心しました。
 
子供がいなくて、妻にも先立たれた男性が、自治体職員さんの世話で居場所を転々としていました。
そうか、こうして世話してもらえるなら、安心だわ。      これが私の感想。
確かに、慣れたと思ったら居場所が変わり、世話をしてくれる施設職員さんも変わり・・・じゃあ、まったく落ち着きません。
自分は社会のお荷物だ、早く死にたいと思ってしまうかも。
でも、こうして福祉と繋がったら、「とにかくあなたの居場所はここにはありませんから!」と追い出されて、ホームレスになる心配はないよな~。一安心。
 
私が老人になるころには、もっと年寄りが世にあふれて、福祉の世話にもなれないかもしれません。
既に、医者に診てもらうのもだんだん大変になっている時代。
現在でも、整形外科は老人であふれて、ご近所の病院も2時間待ちがざら。
どこの病院もこんなになったら、簡単には医者にも行けなくなりそうです。
 
30年前・・・介護保険もなかったし、認知症老人は病院に入院し続けるか、自宅で世話をしてもらうしかなかった・・・お嫁さんの立場の女性たちがどれだけ忍従を強いられたか
 
30年後、どうなっているかわかりません。
考えても仕方ないのわかりつつ、心配になる私には、光の見える番組でした。