母親への処方箋
・女性であることの苦しみを引き受ける
・胸を張らない
心に残った言葉は、
自分の人生の負債を母であることで帳消しにしようとしていないだろうか
他の本でもありました。
子供を思い通りの人間に育てようとすることで、子育てを自分の問題から遠ざかる一大プロジェクトにしている。
こうしたい気持ちも分かります。
私も、わんこに対して、こういう気持ちもあるな~と思うときがありますから。
絡まった自分の問題と向き合うより、自分の支配下にある、自分より弱い存在に干渉しているほうが楽だし、楽しいし、ちょっとは自分にも力があると思えて心地よいのです。
でも、私が自分の母親よりマシだと思うのは、
・わんこにはわんこの気持ちがあること
・自分の支配下に置くからには、わんこのニーズに応える義務があること
この二つを理解して、自分のわんこへの態度に反映させようとしていることです。
今の自分のわんこへの言動が完全にOKだとも思っていないし、
わんこが少しでも安心して楽しく過ごせるように気を配っています。
わんこに後ろめたい気持ちがあるのも、いいことなのかもしれません。
母親非難に終始していますが、全てが母親個人の責任とも思っていません。
著者も書いているように、
男女平等で育ったのに、男尊女卑な現実に突き当たった時の絶望
「私の子」を「この子の為」「しつけ」「教育」の名のもとに支配することを容認している社会
「私」ではなく、「母親」や「妻」としか見られない社会では、「子供」という作品をよりよく仕上げ て評価されるしかなくなる。
などなど・・・
安易に子供支配に流れるのも分かります。
でも、だからと言って、私の母親が、何かにつけて私を馬鹿にしてあざ笑ったり、
自分の思い通りにするのが当然と思い込んでもいい、
娘である私は、母親に従うべきだ、 ということにはなりません。