シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

さよなら、お母さん  信田さよ子著 2

この本は、「重たい母親」「墓守娘」「墓守娘の夫」の三つの視点から書かれています。
その後、娘、母親それぞれへの処方箋と続きます。
 
「重たい母親」は、私にとっては典型例。
 当てにならない、愛情を感じられなくなったDV夫への絶望もあいまって、子育てにのめりこむ。
 自分の思い通りの子供に仕上げようとしているだけな自分を全く自覚することなく-。
 段々自分を避けるようになる娘に対して、「娘が自分を嫌っている。」と思いもしないので、
 婿とその両親が娘をそそのかしていると思い込む。
 娘を取り戻そうとあれこれ動くものの、「娘に嫌われた」自覚がないので、効果なし。
 
「娘」
 母親に愛されて育ったと思ってきたけれど、段々母親の絡めとるような過干渉に疑問を持つよ うになる。母親が自分の意志を無視する場面が起こるたびに、「やっぱり私の悪い予感は当た っている。」と思う。
 母親から離れる罪悪感と、どうしようもない嫌悪感の狭間で悩み苦しむ。
 結婚して自分の居場所を確保して、夫の助けで、母親から距離を取っていく。
 
「夫」
 最初は世話焼きの優しいお義母さんと思っていたけれど、妻の様子、義母の言動から、
 それは違うと分かっていく。
 夫は妻を守る方向で動く。
 
それぞれの視点も、納得しながら読み進みました。
特に「重たい母親」が、子供に嫌われたと全く思わないのには、「なぜ?」と思いながら。
 
私の母親も、自分が子供に嫌われていると思っていないようです。
夫(父親)が子供たちに愛想をつかされ、その余波で自分も接触を避けられている。
でも、夫が死んだり、重病に倒れたりした時は、子供たちは自分の元に戻ってきて、自分を助けてくれるはず。なぜなら、私は母親だから。
 
父親は、家族の気持ちなんて関係なく過ごしているので、更に手に負えません。