シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

貧乏入門   小池龍之介著

「考えない練習」の著者の本です。(お坊さん)
 
貧乏でも楽しく暮らせる生活の知恵集
 
 ではなく、
 
結果的にお金が少ししかなくても満足して暮らせる心の持ち方入門   でした。
 
仏教的アプローチから著者が得た考え方を紹介しているのですが、
禁煙のハウツー本やACからの回復本と同じ内容があって興味を引きました。
 
[禁煙本にあった内容]
ニコチン中毒の人は、ニコチン切れでエネルギーが下がった状態から、タバコを吸ってタバコを吸わない人の定常状態に戻った現象を 「タバコで気分すっきり・元気が出た」と誤解している。
ニコチン切れとニコチン補給を行き来して、気分・パワーも乱高下。
タバコで集中力が高まるわけではない。ニコチン中毒=定常値が下がるだけ。
 
 
「この本での幸福論・・・買い物編」
ある物が欲しくなった途端に、「その物を所有していない=苦痛」を感じる。
その物を手に入れて、苦痛が解消され、元の状態に戻っただけなのに、
「手に入れてハッピーになった」と誤解する。
また幸せを感じたいと別の物を買っても、「快楽・・・誤解に基づくまやかしの幸せ」は一瞬で終わってしまう。苦痛とその解消の繰り返しに過ぎないから。
しかもこの刺激になれると、強い刺激を求めで買い物がどんどん高額化したりする。
 
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[ACからの回復本にあった内容]
全ての感情に「良い」「悪い」はない。
その感情を感じてどうするか、どうなるかが重要。
感情を否定したり、別のものに捻じ曲げたりするのは心の健康にとても悪い。
怒りや悲しみなどのマイナス感情も、自分はこう感じているな、と自覚して受け止めるところから始めましょう。
感情に流されて暴走しないように気をつけましょう。
 
[この本では・・・]
感情や感覚にすぐ流されて自動反応に乗ってしまうのではなく、
「自分はこう感じているな~」で止めて反応しない練習をしましょう。
 
欲望を他のもので紛らわせたり、
欲望がないふりをするのは不健康。
欲はないに越したことはないが、欲望があるなら、それを満たす方がいい。
 
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この本を読んで、買い物心がうずいていたのも収まりました。
「買っても買っても満足は継続しない」のは嫌というほど経験済みですから。
代わりに、小額ですが、ユニセフに寄付してみました。浪費するよりは、ほんの少しでも世の役に立ったということで満足します。
 
仏教=欲望からの解脱を目指す というイメージでしたが、
少なくとも在家の入門者には、「己の欲を正直に自覚して、流されないように努力するところから始めましょう」なのかな?
 
持ち物が多いと心のノイズが増えて、心の平安を得るのは難しい ともありました。
ごもっとも。
年内は片付けも小休止ですが、気付いた物だけでも処分しようと思いました。
年賀状書きながら、古い年賀状の処分、くらいは!