昨日、実際に会っての印象と、介護保険認定員さんの話とで、夫は、私がいる世界から、向こうの世界に行く途中の世界とを行ったり来たりし始めた気がしました。
昨日会った時、私が「頭をなでで」「背中をさすさすして」と言うとやってくれて、
私「自分じゃ背中をさすれないから」
夫「それはそうだね」
私が夫の背中をさすり返すと、ちょっと嬉しそうでした。
こういう時、夫はこちらにいるな、と思う。ちょっと弱ってはいるけど、以前と変わりない優しい夫です。
でも、夫が自分がどこにいるかも分からないでいるのを見ると、あわいの世界にいるのかな・・・と感じる。
夫が入院してから、ずっと夫が元気になるように祈ってきました。
検査入院の結果治らないと言われ、詳しい説明を聞いて自分でもそれに納得してからは、夫が心安らかであるように、と祈りの言葉が変わりました。
天に届いているのかな?
夫は自分が治らないことは分かっているようだけど、それで悲観したり、苦しんだりはあまりない感じになりました。以前は辛そうなことも多くて、私も哀しかったです。
検査結果がどうとか、そういう理屈ではなく、夫の私への気持ちがどうとかでもなく、夫はこうやって少しずつ遠ざかっていくんだな・・・そんな感じがしています。
夫なりに、この世界とさよならをする準備を始めたんだな、こういう姿を見せることで、私にもそれを知らせてくれているのかな、そう思いました。
今までは、「奇跡が起きて、治療できて、戻ってきてほしい」と心の奥底では思っていたこともあり、夫本人の許可があったものや、明らかに要らないもの以外はそのままにしていました。昨日夫に会って、これからは、徐々に整理していかなきゃな、とも感じました。
夫は安心して、私に後始末まで託して、旅支度に入りつつあるのだろうから。
元気だった時も、なにかにつけて「よろぴく~」と私に丸投げしていた夫。人生の最後まで、「よろぴく~」で行く気らしい。