シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

それでも湧いてくる疑問

夫の認知機能低下の流れを思い返すと、最初はともかく、徐々に鬱が原因じゃなさそうな症状が増えていったなぁ、と思う。

それでも、本当に若年性認知症なのかな? と思うのが、

「とにかく進行が速い」

若年性認知症の方の家族のブログを見ても(数人分しか拝見していませんが)、いくら若年性は進行が速いことが多いとはいえ、最初の異変が現れてから、明らかにおかしいと周りや本人が感じる間で年単位な感じ。そういえば、数年前からかも・・・とか。

夫の場合は、今年の春ごろ、趣味をやるのが減ったな・・・とか、体力落ちたな・・・と私が感じた頃を含めても、まだ9か月くらい。

私が夫の認知機能の異常を感じるようになって、たった半年で、既に「中程度の認知症」状態です。

5月下旬ごろからおかしくなってきて、6月中に一気に悪化。その後は小康状態だったけど、9月下旬からまた悪化が始まり、10月初旬にメンタルクリニックで問診での認知症検査を受けたら、「認知症疑い」。

10月10日ごろにはトイレ事件(本人曰く、便秘が辛くて自分で摘便しようとした・気になってトイレで肛門あたりを触った。その指をトイレットペーパーで拭いて、ペーパーホルダーに放置して流さなかったり、手拭きタオルで手を拭いたり、汚れた手のまま寝て、シーツなどを汚したり)、その数日後にパニック発作のようなものを起こして入院。11/6の神経内科での問診検査で、「中程度の認知症」状態と分かりました。

 

認知症の進行速度は個人差があるにしても、

意識障害などの発作が起きた」のはなぜ?

入院後、2剤服用していた抗うつ薬を1剤に。5日くらい経って、意識障害、失禁、あごが上がったままになる、妄言などの症状が約2日続く発作。

神経内科受診になりました。

メンタルクリニックの医師は、アルコールの飲み過ぎから来る認知症を疑っていたようですが、脳神経内科では、違うとの診断でした。MRIと血液検査では異常なし。

断薬による発作の可能性は全否定は出来ませんが、ここまで激しい症状が起こるのかな?そういうこともあるなら、専門の精神科病院に入院しているのだから、病院は同じ症状の患者さんを経験したことがある可能性が高いはず・・・。

その医師たちが、「脳の異常じゃないか」と他院の脳神経内科受診を指示するということは、断薬のせいじゃないよな・・・と思う。

 

「失禁などが続いた」

入院後の発作が落ち着いて、食事も出来るようになったと聞いていたのに、今度は失禁が続いてバルーン(カテーテル)になってしまいました。尿意を感じないのか、伝えられないのか、大量に漏らすことが続いたそうです。バルーンを入れた時は、1Lくらい尿が溜まっていたそうです。尿閉かと思いましたが、それとも違うようです。

便も便意を伝えないため、オムツに。

時期は分かりませんが、もう一種類の抗うつ薬も中止に(尿閉が起こる場合があるため)。

 

入院後、自分の病室が分からなくなり、女性患者さん用の部屋に入ってしまうトラブルがあったそうです。それとバルーンがついたこととが重なったからか、ずっとベッドで横になっている状態に。

 

車椅子になり、会うたびに立ち上がりなども困難になっています。

リハビリが始まったので、足腰についてはそちらに期待しているのですが・・・。

 

眼球の動きがおかしいのも気になります。眼球だけを上下にうまく動かせない状態が続いています。入院前から。多分、抗うつ薬服用開始後。(薬のせいなのか、病気のせいなのかは不明)

神経内科の医師は、少し良くなっているとは言っていましたが、そこからは改善の兆しは私は感じません。

 

あまりにも気力がない

これは認知症や鬱でもあることなのでしょうが、それにしても・・・。

どこか痛いとか、不快な症状が続いているというわけでもないのに、本人が言う範囲では、不安や焦燥感に悩まされているわけではないらしいのに、自宅にいた頃から何かをやりたいという気力がどんどんなくなっていきました。

自宅療養になって最初の頃は、TVを予約録画して見ていたのに、何度かリモコンでの予約操作が分からなかったようで、その後は見なくなりました。

私が「リモコン操作手伝うよ?」と言っても、「別にいい」で終わり。

その後は、私が録画したドラマを見るようになりました。

あんなに好きだったTVもすぐに諦めてしまって・・・あまりにも極端で、受け身で、どうしても、本人の魂はもう生き延びることをあきらめてしまっているんじゃないかと思ってしまいます。私の勝手な妄想ですけど。

入院のショックと思いたいけど、自宅療養中からそうだったからなあ。

以前は、「人生初便秘だ!」とか騒いだこともあったけど、夏ごろは、言わなくなりました。トイレに籠る時間が長いのに気づいて、聞くと、「便秘が辛い」。薬を飲むか聞いても、「いい」とか「分からん」とか。薬を出してきて勧めると、やっと飲む感じでした。

 

・・・この辺も、私がどんどん削られて、切れてしまった部分です。

「あなたの便通コントロールまで、全部私に丸投げかい!」になってしまいました。

アルツハイマー認知症の人が、失禁するようになるのは、多くは重度になってきてからだそうで・・・この辺も何だかよく分かりません。

 

散歩や運動も、促しても、行きませんでした。

9月下旬に、廃用症候群や1日の歩数と病気リスクの情報を印刷して本人に見せ、説得して、散歩に行くようになりました。丁度2剤目の抗うつ薬の効き目も出ていたのか、週5日くらいは頑張って出てたかな・・・。この時が、唯一、鬱治療が始まってから夫の頑張りがあった時期でした。

私は毎朝、「この状況が辛い」とか本人に愚痴を言っていたけど、夫は、「こうして会話できるのは嬉しい」と言ったことがあります。

最初の運動拒否も、ずっとこもりきりだったから、出るのが億劫になっているのだろう、気力がないのは病気のせいと思いつつ、魂レベルでは、赤ちゃん返りして私に甘えているのかな・・・と感じていました。

夫も機能不全家庭で育ったので、夫の魂が望むような愛情やフォローは十分ではなかっただろうと想像しています。

私のこの妄想が当たっているなら、夫の回復には、一定期間、とことん甘やかされて、ケアされて、魂が癒されるか、本人がどこかで割り切り・諦める必要がある気がします。

私には、夫を丸抱えで世話をすることは出来ません。

夫には自分の足で立ってもらわないと。

 

 

これまでのことを振り返ると、どうしても、夫がもう生きることを諦めつつあるんじゃないかと言う気がしてしまうのです。そうではないことを祈るばかり。

 

 

 

今週の脳血流検査で何か分かるといいのですが。