著者は墨を用いた抽象表現主義者。美術家。
以前、インタビュー番組を見て、考え方や生き方が面白い人だな~と思っていました。今年の3月、107歳で老衰で亡くなられたそうです。
この本を読んでも思いましたが、私が惹かれる人の言うことは、大体似通っています。
足るを知る、中庸、自分と会話する など。自分でまぁまぁ実践できるようになったな~と感じられるところまで到達出来たら、この手の本は読まなくてもよくなるのかもしれません。
幸せになりえる人は、ないものねだりをしないのだと思います。どこか達観していて、裕福ではないけれど家族には恵まれている、体は丈夫ではないけれど頭は何とか使える、と肯定するものを見つけ出して、自らをこの程度だと思うことが出来るのだと思います。
「運命は性格の中にある」芥川龍之介
「生まれたことをあきらめ、死ぬことをあきらめる」曹洞宗『修証義』
自分の自然体に耳を澄ます。
「縁なき衆生は度し難し」お釈迦さま
「二河百道」(にがびゃくどう):ちょっと踏み外せば氷の河に落ちる。ちょっと踏み外せば火の河に落ちる。その間に白い細い一筋の道がある。それを見つけて生きていくのが人生だ。