シンプルライフへの遠い道

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戦中・戦後の暮しの記録 なんにもなかった 拾遺集戦後編 暮らしの手帳社

公募した戦後の暮らしについての記録集。

両親は戦前生まれで、戦後の食糧・物資不足の中育ったので、いつもお腹が空いていたとか、生活必需品も手に入れるのが大変だったという話を聞いて育ちました。

が、実際に自分が飢えたり、本当にお金に困ったり、必要最低限の医療すら受けられなかったり…という経験をしたことがないので、この本に出てきた話は、共感できたと言えば、嘘になります。頑張って想像してみた、という段階です。

 

夫が中途退職したら、我が家の経済状況が厳しくなるのは必至なので、それを乗り切る知恵や励みが見つかるといいな思い読みました。

 

投稿者は、終戦直後子供だった世代(現在80代~)がほとんどだったので、その両親も若かったので、こういうことができたのかな~という話も多かったです。(じゃあ、自分がその年齢の時にこれだけのことが出来たのか?と問われると、無理だったかな…いや、無理だったら、飢え死にだから、何かはやったのだろうけど)

 

通読して感じたのは、自分が置かれる状況の多くは自分でコントロールできないということ。その中で、できることをやり続けないと生き延びられないということ、でしょうか。

誰かが何とかしてくれるといいな、と期待して受け身でいるのではなく、自分の人生を引き受けて、主体的に動く必要がある。

文字にすると陳腐な当たり前のことですが、これまでの自分はその覚悟が足りなかったことにも気づかされました。

 

もう一つは、人とのご縁でしょうか。

庶民の生存戦略は「助け合い」。私には難しい課題ですが、今回のことで、人のありがたみも身に染みています。