エッセイ集。
読んで感じたのは、「別に好きに批判していいんだな~」ということ。
この本で、著者が誰かを不当にこき下ろしたりしているわけではありません。ただ、正直な”感想”が、軽蔑交じりの批判のこともある、というだけ。
私は、親きょうだいに嘲笑されて育ったので、同じことをやりたくないというストッパーが強くて、そのことがまた生きづらさの原因になっていたりします。
好き嫌いはあるのが自然だし、近くにいると影響を受けるので、良くないものごと、人からは離れるようにと仏陀の教えにもあります。批判する気持ちが湧くのはOK(対象を選別にかけろという内なる声だから)で、それをやたら外に出して対象を攻撃するのではなく、不必要に胸に秘めるでもなく、ただ距離を取る、必要なら表に出す、それでいいはず。ーそう思うのですが、バランスが取れていません。
愛犬についてのくだりは、ほのぼのとしていい感じなのですが、自分の犬を「東北一のバカ犬」と呼ぶのだけはいただけません。
自分の子どもを「愚息」と言ったりするのと同じノリだとは分かるのですが、でも、この単語が引っかかって、スムーズに読めませんでした。
この本は「大人の流儀」というシリーズの9冊目のようです。他の本も読んでみたいです。