シンプルライフへの遠い道

心穏やかな暮らしを目指して奮闘中

遠からず死ぬということ

久しぶりにお会いしたご近所のわんこ仲間の一人。

がんが再発・転移したので、抗がん剤治療を受けていたけれど、薬が効かなくなったので、退院してきた。退院したらあちこち出かけようと思っていたけれど、足の骨に転移しているので、痛いし、ゆっくりしか歩けないので、ままならない。趣味で習っていたことも、教室にたどり着かないので、やれずにいる。

・・・

だから、趣味は多い方がいいわよ、なるべく止めない方がいいわよ、と言われました。

 

最初にがんが見つかったのは、この方のわんこが亡くなって2週間後だったそうで、「もう私の介護はいいから、自分の治療に専念してね」と旅立って行った気もする、とも言っていました。(わんこあるある、です。飼い主の妄想とは言い切れないことが多いです)

 

お話しした時は、さばさばと話されたのですが、最初に見つかった時から、今はまだ治療法が確立されておらず、進行も速い癌だと分かっていたそうなので、闘病中&再発転移して入院治療していた間に、気持ちの整理がある程度は出来たのかな?せざるを得なかったのかな?と勝手に感じました。

 

ショックとも微妙に違う、言葉にできない感情が私の中に湧いています。

 

「私もいつかは死ぬ」と情報として知っているのと、それが遠くない未来-3年後、10年後、あるいはそれ以上先のことではないとはっきりしているのとでは、全く違うだろうから・・・その程度は想像がつくから・・・たじろいてしまったのもあるようです。

 

自分が同じ状況になったら、どう整理をつけるんだろう? 

 

時々、「余命〇か月だったら何をする? 1年だったら?」と自問はしますが、これはあくまでも自分が何を大事に思っているのかの本音を探るためのシュミレーションで、切迫感はないですから・・・。

 

最初の動揺が多少落ち着いたら、あれもしたい、これもしたかったとパニックにはならないだろうな~とは思いますが、未練や執着はたっぷりあるので、それと一つずつさよならをする作業ができるのか?甚だ心もとないです。

-心穏やかに死にたいなら、この作業は避けて通れないから、出来るようになっていたいけど、どうすればいいんだろう?

 

亡きわんことの別れも、まだ整理がついていないのに?

(おそらく整理がつかないまま、人生終わるだろうに?・・・今残っているものは、そのままでいいとは思っていますが)

 

 

見ないふりして蓋をせずに、しばらくここに置いて、つらつらと考えたり、眺めたりしたいです。

 

「奇跡的に回復する人もいる」だとか、「今は医学もどんどん進歩しているから、何か新しい治療法が・・・」だとか、自分の気まずさを紛らせるためだけの慰めにもならない言葉は口にせず、ただ、相手の話を聞くだけでいられたのは、まぁ、及第点だったのかな・・・。これも自己満足に過ぎませんが。あの時の私の態度が、相手を傷つけていないことを祈ります。